1. アンチョビを効かせて

  2. クレソンを添えて

  3. フレンチで春野菜

  4. 野﨑洋光続 熱燗の肴

  5. 春中華

  6. 白菜使い

  7. 古賀純二のソース

  8. 基本の出汁野﨑洋光

  9. 雑煮 三題

  10. 江戸のおせち壱山﨑美香

  11. 江戸のおせち弐山﨑美香

  12. 濱崎泰輔マンマのトマトソース

  1. 霜止出苗 アンチョビ編

  2. 鴻雁北 蕨編

  3. 雀始巣 浅葱編

  4. 土脈潤起 鱵編

  5. 桃始笑 独活編

  6. 東風凍解 小松菜編

  7. 款冬華 カリフラワー編

  8. 芹乃栄 白子編

  9. 鱖魚群 青梗菜編

  10. 閉塞冬成 ローズマリー編

  11. 金盞香 水菜編

  12. 楓蔦黄 キャベツ編

  1. 料理人街

  2. 日本料理 Japanese

  3. フランス料理 French

  4. イタリア料理 Italian

  5. 中華料理 Chinese

  6. 韓国料理 Korean

  7. ベトナム料理 Vietnamese

秋分

秋分_令和元年9月23日から10月7日まで

秋分の日は春分の日同様、昼と夜の長さがちょうど同じになります。またこの日を中日とする前後を含めて1週間が「彼岸」となります。この間に寺院では「彼岸会」の法要が行われ、一般家庭でも仏壇に「お萩」を供え、墓参りをして祖先を供養します。

彼岸餅_〝お萩〟と〝牡丹餅〟

彼岸餅は、春の彼岸餅が〝牡丹餅(ぼたもち)〟秋の彼岸餅が〝お萩(はぎ)〟と、その時候を代表する花の名で呼ばれます。
現在では、春と秋という季節で区別して〈粒餡(つぶあん)〉であろうが〈漉し餡(こしあん)〉であろうが、はたまた〈白餡(しろあん)〉であろうが、〝牡丹餅〟か〝お萩〟のどちらかで呼ばれます。
しかし本来は、その年の秋に収穫した小豆で作った〈粒餡〉の彼岸餅を〝お萩〟と呼び、年を越した春に収穫から時間の経った小豆を〈漉し餡〉にして作った彼岸餅を〈牡丹餅〉と呼ぶそうです。
昔の保存技術では、秋に採れたてのみずみずしい新小豆は粒を残した餡で、年を越した春の小豆では濾した餡で、彼岸餅を作るしかなかったのでしょう。
保存技術の発達した現代では、春にも秋にも〈粒餡〉〈漉し餡〉をいただくことができますので、名前の明確な区別がつき辛くなりました。
しかし、〈粒餡〉の粒粒した表情は、つるりとした牡丹の花に見立てるには違和感があり、ここはやはり〈漉し餡〉がふさわしいでしょう。
〝お萩〟と〝牡丹餅〟のように、流通や保存、作法技術の進歩により、旬に限らず一年中手に入る食材が増えてきました。
調理方法もそれに伴って変化しているのでしょうが、旬の食材が持つ本来の力は維持されているのでしょうか。

『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹