寒露_令和元年10月8日から10月23日まで
寒露は、晩秋に野草に宿る露のことですが、この露がどんどん冷えていき秋を終えます。時候は五穀が豊穣する候、収穫に感謝し秋祭が各地で行われます。旬の食材に溢れ〝食〟の喜びを大いに享受する季節の到来です。
後の月_十三夜〈豆名月・栗名月〉
旧暦の九月十三日は十三夜、令和元年の本年は寒露から3日後の10月11日になります。
中秋の名月は、十五夜の望月(満月)を愛でますが、十三夜は少し欠けている月を祀ります。
日本人は満月の前後の月を、十三夜(じゅうさんや)、子望月(こもちづき/14夜)、十五夜、十六夜(いざよい)、立待月(たちまちづき/17夜)、居待月(いまちづき/18夜)、寝待月(ねまちづき/19夜)、更待月(ふけまちづき/20夜)と、ひと夜毎に名前をつけて愛で身近なものにしていました。
また、十五夜が雲に隠れて見えないのを〝無月〟雨で見えないことを〝雨月〟と名付けました。
十五夜の月見をやって十三夜をやらないのは験(げん)が悪いと、特に吉原などの花街では〝片見月〟と云って嫌いました。
馴染みの客にとっては、断るに断りきれない年中行事です。
男の遊びとは下らない馬鹿なものに尽きるのですが、中々どうして、男の性とは辞めたくとも辞められない悲しいものなのです。
さて、あなたは最近じっくり月を眺められましたか_
『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹