啓蟄_令和6年3月5日から令和6年3月19日まで
曲水の宴
三月三日は「桃の節句/雛祭り」でした。
桃の節句は、日本に古くからあった人形(ヒトガタ)の形代(かたしろ)に穢(けが)れを移して川などに流して禊(みそぎ)をする習わしと、中国から渡来した「上巳の節句」が長い時を経て融合したものです。
「上巳の節句」は、三月の最初の巳の日に行なわれたため〝上巳〟という名になり。やはり禊を行なう日でした。
中国に倣い日本でも宮中で「曲水(ごくすい)の宴」が催されました。
現在は「太宰府天満宮/福岡・三月」や岩手平泉の「毛越寺(もうつうじ)/岩手平泉・五月」で行なわれるものが有名です。
「曲水の宴」は、庭園の遣水(やりみず)に盃を浮かべ、流れに合わせて和歌を詠む平安時代の優雅な歌遊びです。参宴の歌人のうち男性は衣冠(いかん)、狩衣(かりぎぬ)、女性は袿(うちぎ)、十二単等という装束をまとい、水辺に座ります。開宴の言葉、歌題披露に続いて、催馬楽(さいばら)に合わせて若女(じゃくじょ)の舞が奉納されます。やがて盃を乗せた羽觴(うしょう)が遣水に流されると、歌人たちが歌題にしたがって和歌を詠み短冊にしたためて、流れてくる盃を傾けます。結びに講師(こうじ)が歌をよみあげ、終宴となります。〈毛越寺HPより〉
今回の特集は、中華料理特集「春中華」とシェフの知恵は「桃始笑 独活編」です。
『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹