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中華料理 飯田徹也 料理の時候 通年料理 新着レシピ

ピータン粥

「よだれ鷄」
飯田徹也

ピータンの旨味が凝縮された中国伝統の一品

口伝

ピータン粥

日本で「お粥」というと病人の食べ物のイメージがありますが、中国では、スープが多くクリアーな味で腹持ちが良く、朝ごはんに食べられているソウルフードといっても良いくらいの料理です。
ピータンのコクと旨味が溶け合った「お粥」、他所で食べられないようなものを家庭で作っていただければと思いご紹介いたします。

米の準備

今回は「うるち米」「もち米」「押麦」の3種を使った「お粥」にします。
食物繊維が多いのでとても健康には良いと思います。
食感と香りを加えたかったので3種にしましたが「うるち米」だけでも結構です。
「米」と「麦」を洗ってザルで水気を切ってから、「太白ごま油」などの油を大さじ5杯ほど入れてから半日ほど寝かせます。
「米」を「油」と馴染ませてから炊きますと、「米」が割れでんぷん質が出てきて、「ピータン」のコクと旨味と合わさってなんとも云えない味になります。

ピータン

「ピータン」はアヒルの卵を石灰や木炭で包んで土の中で約2ヶ月から3ヶ月ほど発酵させたものです。
石灰によってアルカリ性に変化して色が黒くなります。
卵白の部分は固まっていて、卵黄の部分は少し柔らかくなっています。

「ピータン」を半日寝かせた「米」と混ぜ合わせます。

蒸す

「ピータン」の身が「米」と混ざりあいましたら、1.5リットルの「水」に入れ、ここに半日間水に浸けて戻した「干し貝柱」を戻し汁ごと入れます。
さらに「鶏もも肉」を加えて、蒸し器で1時間ほど蒸します。
火加減は強火で絶えず蒸気が上がっている状態で蒸してください。
炊く場合は、「水」の分量を倍にして強火で45分ほど炊いてください。
「お粥」を炊く場合は、焦げる心配と付きっ切りで調理しなければならないので、今回はある程度放っておけるように蒸し器で蒸す方法を選びました。
1時間蒸しますとでんぷん質がスープに溶け込んでのり状になっていれば「お粥」の完成です。

仕上げ

鍋に「中華スープ(市販の鶏ガラスープの素で代用して構いません)」と「お粥」を入れて、「お粥」が水を吸ってお好みのほどよい加減になるようにします。
焦げやすいので鍋底から絶えずかき混ぜるようにすると綺麗に仕上がります。
「米」や「麦」に油を先に吸わすことによって、炊いていくと、米に花が咲く(でんぷん質が出て、とろみがついた状態)ように割れていきますのでそれが目安です。
ここで「塩」と「砂糖」を入れますが、「ピータン」と「鶏もも肉」「干し貝柱」の旨味が出ていますので、味を整える程度にします。
「砂糖」は少し入れることで、味のバランスが良くなります。
「お粥」がボコボコいってとろみがつけば完成です。

お粥の付け合わせ

「お粥」に付け合わせを加えることによって、一層楽しい食事となります。
香りの強い「パクチー」はとても相性が良く。「揚げピーナッツ」「ワンタンの皮を細切りにして揚げたもの」は、食感を変えてくれます。
「腐乳」は沖縄の豆腐餻のようなもので塩味の強い調味料となります。
甘みのある「揚げパン」は、お粥に浸して食べると食感と違った味が味わえてお粥とは切っても切れないものです。
お粥の上には、目に良く、赤い色が血液をサラサラにするという「クコの実」を乗せて盛り付けます。

ピータンの旨味を凝縮した中国伝統の〈ピータン粥〉できました。

  材料〈4人分〉

 材料

ピータン 1個/うるち米  125g/もち米  125g/押し麦(薏苡仁/ヨクイニン)  20g/油  大さじ5/水  1.5リットル/干貝柱  1個/鶏もも肉(ブツ切り) 30g/中華スープ  適量/塩  小さじ2/砂糖  小さじ1/3

 

作り方

【下準備】
・干し貝柱は、適量の水で半日もどしておき、汁は取っておく。
・米(うるち米、押し麦、もち米)を洗い、ザルに上げて水気をきっておく。ボールに入れて油をまぶし、半日そのままにしておく。

① ピータンは殻をむいて半分に切り、【下準備】の米に加え、手で揉みほぐして黄身を米全体になじませる。分量の水を入れたボールに加え、干し貝柱(もどし汁ごと)、鶏もも肉も加えて混ぜ合わせる。
② 蒸気の上がった蒸し器で、①を1時間蒸す。鍋で炊く場合は水を倍量にし、45分炊く。
③ 1人分を仕上げる。鍋に中華スープを入れ、蒸しあがった②の1/4の量を加えて火にかける。好みの硬さになるまで伸ばしながら加熱し、塩と砂糖で味を調える。
④ 器に盛り、お好みで水でもどしたクコの実(分量外)を乗せる。

 

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