「ラ・タルタルギーナ」
濱崎泰輔
きのこたっぷり!贅沢な素材と共にいただくパスタ
口伝
旬のきのこのアーリオオーリオ
本日は、旬の「きのこ」を使ったパスタ「アーリオオーリオ、グランチャーレを乗せて」を作ります。
イタリアの秋の旬で代表的な「きのこ」には、香りが高くて世界的に人気のある高級きのこ「フレッシュ・トリュフ」、こちらも香り高くイタリアの松茸と呼ばれる「ポルチーニ」などがあります。
今回は私が大好きな秋田産の肉厚で味わい深いきのこ「白神あわび茸(エリンギ)」を、使います。
さらに豚のほほ肉を塩漬けにしたハム「グランチャーレ」を、パスタの上に乗せます。
熱々のパスタの上に乗せますと、サッと溶けて美味しいものになります。
「グランチャーレ」でなくとも、豚バラの塩漬け「パンチェッタ」や「ベーコン」など、お好きなベーコンやハムを、お使いいだだいて構いません。
具材の下処理
「白神あわび茸」は、縦半分に切りましたら、厚めにスライスします。
こちらも「白神あわび茸」でなくとも、お好きな「きのこ」を代用していただいて結構です。
「ポルチーニ」はグリルして上に乗せますので、縦半分に切ります。
「にんにく」はスライスするよりも、包丁の背で潰しますと、香りが良く出ます。
炒める・茹でる・温める・焼く
フライパンを中火で熱してから、「オリーブオイル」を入れます。
「オリーブオイル」が温まりましたら、強火にして「白神あわび茸」を入れ、ある程度炒めたら中火に戻します。
「白神あわび茸」に油が回りましたら「塩」を振ります。
鍋の「白神あわび茸」の表面に徐々に水分が出てきてしんなりしましたら、火が通って油も回ったという証拠になりますので、火を止めます。
パスタを茹でる湯に「塩」を入れ「パスタ」を投入します。
パスタを茹でる湯には、しっかりと「塩」を利かすと美味しく出来上がります。
別のフライパンに、「冷たいオリーブオイル」と潰した「にんにく」を入れてます。
「温かいオリーブオイル」に入れても「にんにく」が焦げて香りがつきません。
フライパンを傾けて、火加減を最初は中火に徐々に弱火にして、じっくり焦がさないように「オリーブオイル」に「にんにく」の香りを移してください。
「にんにく」がうっすらと色づいたら、火を止めて、余熱でじわじわと香りを出します。
香りがでましたら、「パスタの茹で汁」をスプーン5杯ほど入れます。
この時「オリーブオイル」が高温ですと油跳ねしますので、ある程度冷ましておいてください。
茹で汁を入れましたら、フライパンを軽く回して「オリーブオイル」と「茹で汁」が混ざって乳化するようにします。
「にんにく」を取り除いて、別のフライパンの「白神あわび茸」を入れて合わせます。
縦割りにした「ポルチーニ」に「塩」を振り、「オリーブオイル」を回しかけます。
最初は、切り口を下にしてグリルで焼き、裏側も焼きます。
こちらも、表面に水分が出てくるまで焼きます。
「きのこ」は生焼けが一番美味しくありません。
「パスタ」がアルデンテに茹で上がりましたら、フライパンに入れます。
あまり長く「パスタ」を鍋の中に入れないで、手早くかき混ぜます。
オリーブオイルのパスタソースの場合は、こちらが基本になります。
「パスタの茹で汁」と「塩」で味を調整します。
この時、フライパンを傾けて、ソースが少し溜まるくらいがちょうど良い状態になります。
「パスタ」と「オリーブオイルのソース」が混ざり合って乳化し、水分が少しあるくらいの状態にしてください。
仕上げに「(エキストラ・ヴァージン)オリーブオイル」をかけて、お皿に移します。
この「炒める・茹でる・温める・焼く」を同時進行することによって「きのこ」を美味しくいただけます。
盛り付け
最初に、鍋の「パスタ」その上に「白神あわび茸」を盛り、グリルした「ポルチーニ」、仕上げに「グランチャーレ」を上に乗せて、「イタリアン・パセリ」を振ります。
香り高い〈旬のきのこのアーリオオーリオ グランチャーレを乗せて〉完成になります。
材料〈3人前〉
材料 |
スパゲッティ 200g/白神アワビ茸(エリンギ) 大2本/フレッシュポルチーニ茸 4本/にんにく 1片/ピュアEXVバージンオイル 適量/イタリアンパセリ 適量/グアンチャーレスライス 6枚/塩 適量 |
作り方
① あわび茸を縦半分に切り、厚めにスライスする。
② ポルチーニを縦半分に切る。
③ フライパンにオリーブオイルを入れて、強火であわび茸をソテーし、軽く塩をする。
④ パスタを茹でる。
⑤ 違うフライパンにオリーブオイルと潰したにんにくを一緒に熱して香りを出す。にんにくがうっすら色づくまで(中火)
⑥ ポルチーニに塩を軽くふり、オリーブオイルをかけてからグリルパン(フライパンでも可)で両面グリルする。
⑦ ⑤に④の茹で汁をスプーン5杯ほど入れてからにんにくを取り出す。③を入れて、④の茹で上がったパスタを入れる。味をみて塩とオリーブオイルをかけ、お皿に盛り付ける。
⑧ 最後に⑥とグランチャーレスライス、パセリをのせて完成。
※グアンチャーレ
豚の頬肉、いわゆる豚トロを塩漬けにして2、3週間熟成させたもの。表面に胡椒などのスパイスやハーブを刷り込んであるものが多い。le guanciale はイタリア語で枕の意味もある。
豚のばら肉を使うパンチェッタよりも脂身が多く、イタリアではローマ料理として有名なカルボナーラ (spaghetti alla carbonara)やアマトリチャーナ(pasta all’amatriciana)は、日本でよく用いられている燻煙されたベーコンではなく、グアンチャーレを用いて作られる。
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