芒種_令和4年6月6日から令和4年6月20日まで
稽古始め
芒種_穀雨が満たした田畑に種や苗を捲く時候です。
昔から芸事は、六歳の六月六日に稽古を始めると上達すると言われています。
これは片手で指を下りながら数を数えると、〝六〟はの時は小指を立てるため、「子が立つ」と縁起が良いという説があります。
あるいは、世阿弥の『風姿花伝』に、芸は数えの七つ〈満六歳〉から始めるのが良いと、書かれていることも理由のようです。
私は芸事と全く関わりのない一般庶民ですので、六歳で稽古を始めるということはありませんでしたが、能や狂言、歌舞伎、日本舞踊といった家系には、この慣習が残っているようです。
幼い頃から幾度となく型を繰り返して身に染み込ませ、時に、その殻をやぶること〝型破り〟で、その演者の芸事が培われるのでしょう。
料理人はもう少し歳が行ってから修行を始めますが、やはり、日々の研鑽の末に自分の料理を確立させます。
ありがたいことに、我々は、のほほんとその料理をいただくのが役目です。
今回の特集は、韓国料理特集「ジョン・キョンファの夏の一皿」とシェフの知恵は「麦秋至/烏賊編」です。
『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹