立夏_令和4年5月5日から令和4年5月20日まで
めでたい数
立夏_春色が褪せて、爽やかな夏の気が立ち始める時候です。
五月二日は八十八夜でした。
米寿と同じく〈米〉の文字を分解すると八十八となるため、めでたい数字とされています。
五月五日の端午の節句も、めでたい数〈陽数〉とされる奇数の重なる日です。
端午の〈端〉は〝初〟という意味で、つまり月の初の午の日〈初午(現在は2月のみ各地の神社で祭礼が行われます)〉ですが、〈午〉は五に繋がりますので、本来〈端午〉は毎月の五日のことを指しましたが、五月五日は、そのめでたい陽数の五〈午〉が重なる日ということで、節句となりました。
このことから中国では「重牛節」とも呼ばれます。
子供の頃、「夏も近づく八十八夜、野にも山にも若葉がしげる、あれに見えるは茶摘みじゃないか——」と唄いながら手遊びをしましたが、あの時の女の子はいま何をしているのでしょうか、手の温もりだけは残っています。
今回の特集は、フランス料理特集「秋元さくらの初夏の一皿 魚介編」とシェフの知恵は「蛙始鳴/帆立編」です。
『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹