清明_令和4年4月5日から令和4年4月19日まで
柳の糸
清明_全てが清々として生き生きと明るくなる季節です。
稀代の色男〈在原業平〉のあまりにも有名な歌
世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし
にありますように、いにしえより日本で花といえば〝桜〟を指し、春の主役はどうしてもこの薄紅色の可憐な花になります。
しかし、春を彩る花には他にも〝木蓮〟や〝椿〟といった素敵な花も多くあります。
中でも〝枝垂れ柳〟は、春に芽吹いて小さな小さな花を咲かせ、柳の木は生き生きとした緑色となります。
緑に染まって放物線を描く枝のことを〝柳の糸〟と呼ぶそうです。
春風にゆらりゆらりと柳の糸が揺れるさまも、また、待ち遠しい春の風物詩です。
今回の特集は、和食料理特集「山﨑美香 春の一皿」とシェフの知恵は「雷乃声発/菜の花編」です。
『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹