秋分_令和4年9月23日から令和4年10月7日まで
女郎花
秋分_お彼岸です。先祖の墓にお萩などをお供えして、その御霊を祀り感謝する時です。遠方に墓があり、お参りがなかなか難しい人も多いと思いますが、しばし手を合わせ思いを馳せるのもよろしいかと思います。
秋の七草に「女郎花/オミナエシ」があります。その名は、黄色で小さく可憐な花弁の姿に、白色の「男郎花/オトコエシ」に対して付けられたという説がありますが、小さな黄色い花を〝粟飯〟にたとえた〝女飯/おんなめし〟がなまったものとする説もあります。
また「女郎花」にまつわる話に、むかし平城天皇(へいぜいてんのう/806から9年頃)のころ、小野頼風(よりかぜ)という男が京の女と契りを結んで将来を約束しましたが、男は約束を破り故郷の近江八幡に帰ってしまいました。女は頼風を追いますが、彼に妻がいることを知り、世を儚(はかな)んで身につけていた山吹色の衣を脱いで川に身を投じます。やがて朽ちた衣から黄色い花が咲き、それが「女郎花/オミナエシ」であるというものです。
この物語から能楽・謡曲の『女郎花』は作られました。
今回の特集は、フランス料理特集「音羽創 秋の一皿」とシェフの知恵は「雷乃声収 グリンピース編」です。
『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹