小満_令和5年5月21日から令和5年6月5日まで
田毎の月
小満_お日様の陽を受けて、草木国土の万物が満ち満ちてくる時候です。
田植えの準備で田圃に水が張られる頃、山間の棚田の景色は格別なものとなります。
なだらかな斜面に段々と繋がる田圃の水面に、月が写り込みます。
月影が田圃ひとつひとつに落ち織りなす光景を「田毎の月」と言いますが、その最たる名所が信濃・長野県千曲市八幡の「姥捨山(おばすてやま)棚田」です。
この月の名所には、松尾芭蕉も小林一茶も憧れを持っていて、初めて彼の地を訪れた時の喜びを一茶は、〈けふといふ けふ名月の お側かな〉と、詠んでいます。
しかし、名所ゆえの人の多さに、〈名月や どこに居っても 人の邪魔〉と、皮肉とも落胆ともとれるような句も詠んでいます。
素晴らしい景色ゆえに人が集まり、情緒が壊われる。しかし、己もまたその一人である。
素晴らしい料理を作り出すシェフのお店もしかり、評価が高まり嬉しく思う反面、顧客が増えて予約が取りづらくなります。
苦しい心境、ジレンマですね。
(上の画像は京都の「磯の棚田」です)
今回の特集は豆乳料理特集 「豆乳遣い」とシェフの知恵は「蚕起桑食 さや隠元編」です。
『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹

