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フランス料理 髙橋雄二郎 料理の時候 通年料理 新着レシピ

牛蒡のパイヤソン

「ル・スプートニク」
髙橋雄二郎

牛蒡のカリッとした食感と香りが楽しいスペシャリテ

口伝

牛蒡のパイヤソンと牛蒡のブルーテソース

白身魚を牛蒡(ごぼう)で巻いて揚げたもの「パイヤソン」と、それに合わせた牛蒡の「ブルーテソース」を作ってまいります。
パイヤソンpaillasson_パイユ(paille)は藁。 ジャガイモを千切りにして油で揚げたもの。今回は牛蒡を使って
ブルーテソースveloute sauce_フランス語でvelouteは〝とろりとした〟という意味。

牛蒡の下処理

「牛蒡(ごぼう)」は根菜なんですが、その皮に強い香りがありますので皮をブルーテソースに使います
洗った「牛蒡」の皮をピーラー(皮剥き器)で剥きます。


皮を剥いた後の白い部分もピーラーで長めに剥きます。
こちらは「白身魚」を巻いて揚げるのに使います。
剥くのは押すと柔らかい空洞の部分の手前のスジっぽい部分までで、中心部分は使いません。


剥いてすぐは色が変わりますが、アク抜きも兼ねて10分程度流水などに晒します。


あまり長く水に晒すと旨味が無くなりますので注意してください。

ブルーテソースを作る

「牛蒡の皮」を炒めやすい大きさに切ります。
鍋に、みじん切りにした「にんにく」「オリーブオイル」を入れて中火で加熱して「にんにく」に色が付きましたら、スライスした「玉ねぎ」を入れてしんなりするまで炒めます。
「玉ねぎ」がしんなり柔らかくなりましたら「牛蒡の皮」を入れて中火で炒めます。
鍋の底に「玉ねぎ」と「牛蒡の皮」が、あたって(焦げて)きましたら音がしてきますので炒め上がりです。


「バルサミコ酢」を加えて、中火のまま「バルサミコ酢」の酸味を飛び甘みが出るまでしっかり炒めてから、「白ワイン」を加えてしっかりアルコールを飛ばします。
「鶏のブイヨン」を加えますが、〝和風の出汁〟昆布と鰹節で取った出汁でも美味しく作ることが出来ます。
10分ほど柔らかくなるまで煮てから「塩」「黒胡椒」で味を整えて、ミキサーで撹拌します。
「牛蒡」は冷めてしまうと固くなってしまいますので、熱いうちにミキサーにかけるようにします。
ミキサーでしっかり撹拌しましたら濾し器で濾して滑らかなソースにしますが、ソースに牛蒡の食感を楽しみたい方はお好みで漉さなくても結構です。

パイヤソンを作る

ボウルに「全卵」を入れてから、冷蔵庫でキンキンに冷やした「水」を加えます。
冷やした水を使うのは「小麦粉」を加えた時にできるだけグルテンを出さないようにするためで、グルテンが出るとカリッと上がらなくなります。
「小麦粉/薄力粉」を加えて、あまり混ぜ合わせないで少しダマが残る程度に「天ぷら生地」を作ります。
冷蔵庫か氷水を当てて保存します。

「牛蒡」で巻く魚は本日「青ハタ」を使いますが、「真鯛・スズキ・わかさぎ・稚あゆ」などもこの料理には向いています。
「青ハタ」を2cmから3cm幅に切り分けますが、後で「牛蒡」で巻きますので縦は少し長めに切ります
揚げた後に美味しく食べられるように皮目にも包丁で切れ込みを入れます。


「青ハタ」の両面に軽く「塩」「白胡椒」をします。
10分ほど水に晒した「牛蒡」をザルにあけて水分を切ります。
水分を抜きすぎると牛蒡の繊維質が際立って、揚げた後に食感が悪くなってしまいますので、ほんのり水分が残っている程度が最適です。

切った「青ハタ」にハケを使って薄く「小麦粉」を付けます。
冷蔵庫に冷やしておいた「天ぷら生地」に「牛蒡」をくぐらせてから、余分な「天ぷら生地」を落として「青ハタ」に巻いてから170度くらいに熱した油で揚げます。


「牛蒡」は揚げているときに色が付き過ぎてしまうと苦くなりますので1分半から2分程度揚げますが、途中上下を入れ替えて全体にカリッと揚がるようにします。
「牛蒡」が色づいて、まわりがカリッとしましたら油からペーパーの上に出して軽く「塩」をして、五種類のスパイスが入った「ウーシャンフェン(五香粉)」を振りかければ「牛蒡のパイヤソン」の出来上がりです。

盛り付ける

「牛蒡のブルーテソース」を温め直して皿にしいて、ソースの上に「牛蒡のパイヤソン」を乗せて、その上に「牛蒡」を素揚げしたものをパイヤソンという名前らしく〝藁〟のように見立てて上に飾ります。
仕上げに「ウーシャンフェン(五香粉)」を少しと「エキストラヴァージン・オリーブオイル」をまわしかければ出来上がりです。

牛蒡の香りとカリカリの食感が楽しい〈牛蒡のパイヤソンと牛蒡のプルーテ〉完成です。

  材料〈4人前〉

材料 太めのごぼう  1本(細いものなら2本)
青ハタ※1 120~160g/塩、こしょう 少々/薄力粉(打ち粉用) 少々
ブルーテソース 上記のごぼうの皮 全量/玉ねぎ 1/2個/バルサミコ酢 小さじ4/白ワイン 大さじ1半/ブイヨン 400ml/オリーブ油(EXオリーブ油) 大さじ1/にんにくのみじん切り 小さじ1/オリーブ油(ソテー用) 適宜/塩、黒コショウ 少々
天ぷら生地 薄力粉 200g/全卵 1個/冷水 200ml/揚げ油 適宜
仕上用 ウーシャンフン※2(五香粉) 適宜/塩 少々/飾り用のごぼう 適量(上の分量の1/3~半分)/オリーブ油(EXオリーブ油) 少々

※1_青ハタはハタ科の海水魚。外見は一見して黄色っぽく、頭は褐色で、身の部分に五本の横筋模様がある。身はくせがなく上品な白身。身質がしっかりして旨味があり、刺身、鍋、煮付け、蒸し魚、ソテー、揚げ物など幅広く利用される。
※2_ウーシャンフン(五香粉/ごこうふん)。中国の代表的なミックススパイスで甘くエキゾチックな風味が特徴。花椒(または山椒)、クローブ(丁字)、桂皮(シナモン)のほか、フェンネル(ウイキョウ)や、陳皮(チンピ)、スターアニス(八角)などの粉末をブレンド。五香粉という名だが、混ぜるスパイスは5種に限らず、また配合の割合もメーカーなどによって異なるが、基本的には「四香一辛」のスパイスを調合して作られる。煮物、唐揚げ、炒め物や揚げ物、マリネ液、ソースなどのほか、塩と混ぜて天ぷらなどの風味塩にも。

作り方

① 洗ったごぼうをピーラーで皮をむく。皮はソース作りに使うので捨てずにとっておく。スライスしたらすぐ水にさらして10分程度あく抜きをし、ざるに上げて水気を取る。
② ブルーテ(ソース)を作る。鍋にオリーブ油を入れ、油が冷たいうちににんにくのみじん切りを加えて中火にかける。香りがたってきたら、スライスした玉ねぎを入れ、しんなりするまで5分前後炒める。
③ ②に、ざく切りにしたごぼうの皮を加え、しんなりするまで中火で4~5分炒める。バルサミコ酢を加え、酸味を飛ばしながら1分ほど煮詰める。
④ 白ワインを入れ、中火で炒めながら煮詰め、ブイヨンを加え、沸いたら弱火に落として10分程度火を入れる。
⑤ 軽く塩をし、黒こしょうをふる。ミキサーにかけてこす。
⑥ 天ぷら衣を作る。全卵を溶き、冷水を合わせ、薄力粉を加えてさっと混ぜ合わせる。
⑦ 青ハタ(※1)をカットし、皮目に軽く切り込みを入れる。両面に塩、こしょうを振り、軽く打ち粉をする。
⑧ ①のごぼうの半分を⑥にくぐらせて余分な衣を落とす。⑦に巻きつけて170℃に熱した油で揚げる。
⑨ ⑧に塩とウーシャンフン(五香粉 ※2)を振る。⑧で取り分けておいたごぼうを素揚げにし、軽く塩をしておく。
⑩ 皿にブルーテ、パイヤソン、素揚げのごぼうを盛って完成。

極力太めの牛蒡を使う。皮に香りがあるので、洗う時はさっと土を流す程度に。アク抜きの際も、あまり長く水にさらすと風味が落ちてしまうので注意。ザルに上げたあと、乾燥させすぎると繊維が目立って固い仕上がりになるので、水分を抜きすぎないようにする。皮は水にさらさなくてよい。
ブルーテの材料は、冷めると固くなるので、煮上がったら鍋の中身が熱いうちにすぐミキサーにかけること。お店では滑らかに仕上げるため漉しているが、漉さなくてもOK。その場合は多少粒感が残った仕上がりになる。
打ち粉は、はけで付けると薄く均一につく。はけがなければ、普通に粉をはたき、余分を落とす形でもOK。青ハタのほか、真鯛やスズキ、ワカサギ、血アユなどでも美味しくできる。
牛蒡はあまり色づけると苦みが出てしまうため、ここでは揚げ油の温度を170℃に設定し、薄茶に色づいたところで引き上げている。

◎フランス語でパイユ(paille)は藁、パイヤソンはむしろや藁を使った玄関マットの意、および藁に見立てて仕上げた料理を指す。細切りにした野菜のカリカリ感が特徴。ポム・パイヤソン(千切りジャガイモのパンケーキ仕立て)はフランスではポピュラーな付け合わせ。
◎ブルーテとは直訳すると「ビロードのような」、「とろりとした、口あたりの良い」という意のとろみのあるソース、およびポタージュ。

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