芒種_令和5年6月6日から令和5年6月20日まで
田植えの歌
芒種_麦や稲など芒(のぎ/穂先にる針のような突起)のある穀物の種を蒔く頃です。
全国的に六月に行なわれる田植えですが、農家のこの大切な時期には、田の神に豊作を願う祭りが各地で行なわれます。
特に、6月14日に大阪・摂津国一之宮〈住吉大社〉で行なわれる「御田植(おたうえ)神事」の神楽女(巫女)八人による「八乙女舞」は有名です。
郷土芸能の「田楽」は田植えをする女性・早乙女たちが唄う田植歌が起こりだと言われています。
地方ごとそれぞれの田植歌がありますが、室町時代の田植歌を連歌師の宗長という人が書き遺しています。
恋しのむかしや
たちもかえらぬ老の坂
いただくゆき(雪)ましらが(真白髪)の
ながき命ぞうらみなる
老人が若かりし頃を懐かしみながら、現在の己の老いた姿を嘆くという内容の歌詞ですが、これを若い早乙女達が田植えをしながら歌うのを聴く我が身を想像すると、複雑な気分になりそうです。
今回の特集は日本料理特集「夏の魚介 野崎洋光編」とシェフの知恵は「麦秋至 らっきょう編」です。
『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹