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フランス料理 秋元さくら 夏の料理 新着レシピ

アジのエスカベージュ

 

モルソー」
秋元さくら

フランス風南蛮漬け、漬けるほどに味わい深い一品に
香ばしさが美味しい〈アジのエスカベーシュ〉

口伝

ピリッとビールに合うフランス風「南蛮漬け」

〈アジのエスカベーシュ〉は、日本のお料理でいうと「南蛮漬け」ですね。

スペインなどではエスカベーシュなどの名前で、ヒカリモノのお魚に小麦粉をハタいてカリッと揚げたものを「甘酸っぱいソミュール液」に漬けて保存させながら食べます。

作りたての1日目も美味しいんですが、何日か経ってからの方が美味しく食べていただけるお料理のひとつです。

 

〈ソミュール液を作る〉鍋に「にんにく・唐辛子・オリーブオイル」を入れます。

ニンニクは潰したしものです。

南蛮漬け」のようなものですから「唐辛子で少しピリッとさせます。

もっとピリッとしたものがお好きな方は、唐辛子を輪切りにしてたくさん入れたり、ニンニクをみじん切りにして香りを強くしたり、お好みで調整してください。

ピリッとしたものはお酒のアテ、特にビールには大変よくあって美味しいと思います。

ニンニクと唐辛子の香りがしてきたら「玉ねぎ」を炒めます。

「玉ねぎ」を炒める時には少し塩を振っていただきますと水分が出てきますから、炒める時間が短縮できます。

お料理する上で焦げた匂いというのはどうしても取れません。

ですから、炒めている時はできるだけ近くで見守って焦げ付かないように注意してください。

しんなりしてきましたら、お野菜「セロリ・人参」を加えます。

セロリは爽涼感」「人参は甘み」を加えたくてこの2種類を選んでおりますが、「お好みでピーマンやパプリカ」を入れていただいても、よろしいかと思います。

シャキシャキとした食感を残したいので、お野菜はオリーブオイルが軽く絡まる程度で炒めます

しんなりクタクタになるまで炒める必要はありません。

全体的に混ぜ合わされば「お酢(白ワインビネガー)」を入れ強めの火でさっと酸味を飛ばします

余分な酢の酸が飛んだところで「オリーブオイル」を入れて、日本料理ではみりんなどを使いますが「グラニュー糖」を入れます。

そこに「バジルのパウダー」を加えます。

これは、「フレッシュのバジルでもタイムでも、他のハーブでも」お好みのもので構いません。

熱を加えてハーブの香りが立ちましたら、火を止めてボウルに取ります。

 

アジを揚げる「アジは三枚におろし」たものを使います。

揚げますので中骨はあまり気にする必要はありません。

ひと口大に切り分けます。いつでも食べられる「常備菜」にしていただきたいですから、ある程度まとまった量で作っていただいた方が美味しく仕上がります。

お魚を切る時は、できるだけ皮目を下にして切っていただくと身を潰さずに切ることができます。

皮目を上にして切ると力が必要になり身が潰れたりします。

アジに塩・胡椒をして味を馴染ませたら、薄力粉をまぶします。全体的にしっかりまぶしてください。

しっかり色づくまで長めに揚げた方が美味しく仕上がります。

今日はたっぷりの揚げ油を鍋に用意しましたが、家庭のフライパンにアジの身の半分ほどの油を引いて、高温で揚げても同様にできます

揚げたものを直接食べるお料理ではないので、フライパンで試していただければと思います。

揚げ油は180度」にして揚げますが、温度の確認の方法としては、粉を落とした時にシュワーと一瞬で弾けるようになれば、大体180度になっています

アジは、こするようにして余分な薄力粉を払い落としてから、カリッと揚げてください。

慌てずじっくり、薄力粉にしっかり色がつくまでしっかりと揚げてください。

揚げ油の表面の泡がバチバチとたつ大きいものから、少なく細かいものへと変わりますと、具材の水分が減り、旨味が増したというサインですから、それを参考に取り出してください。

ひと晩、ふた晩、じっと待つ

油をしっかり切ってからボウルに入れます。この時お魚にも「塩」を振ってから和えます。

「野菜のソミュール液」も「揚げたアジ」も熱々のうちに混ぜておきますと、冷えていく過程でしっかりと味が滲みていきます。

混ぜ合わせましたら、冷蔵庫で「ひと晩ないしふた晩」置いて食卓に並べてください。

もちろんこのままでも美味しいのですが、ひと晩ふた晩置いたものの美味しさを100点とするならば、80点くらいの美味しさですね。

香ばしさが美味しい〈アジのエスカベーシュ〉できました。

 

  材料〈2人前〉

 材料 アジ(小さめ)  3尾/玉ねぎ  1/2個/セロリ  1/3本/にんじん  1/2本/にんにく  1かけ/唐辛子  1本/白ワイン酢  1/4カップ/グラニュー糖  大さじ1/オリーブ油  1/4カップ/ドライバジル  ひとつまみ/塩コショウ  少々/薄力粉  適量

 

作り方

① アジのゼイゴを取りのぞき、頭を落として内臓を取り出し、水洗いする。三枚におろし、表面の水分をふきとる。

② 玉ねぎ、セロリ、にんじんを短冊に切る。

③ 鍋にオリーブ油、にんにく、唐辛子を入れて火にかけ、色づくまで弱火で炒める。

④ にんにくの香りが出てきたら玉ねぎを加え、しんなりするまで炒めてからセロリ、にんじんを加える。そこに白ワイン酢を入れ、軽く煮てからオリーブ油を加える。グラニュー糖、ドライバジルを加え、塩コショウで味をととのえる。

⑤ アジを食べやすい大きさにカットし、塩コショウをしてしっかり粉をまぶし、余分な粉をはらい落とす。

⑥ アジを180℃の油で色づくまでしっかり揚げる。

⑦ 熱い④に、揚げたてのアジを入れてやさしくまぜ合わせる。粗熱が取れたら冷蔵庫で一晩置くと、味がしみ込むとともに全体がなじみ、一層美味。

 

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