「キッチン」
鈴木珠美
爽やかな苦みがやみつきに
〈ゴーヤと卵の炒め物〉
口伝
暑い夏にもご飯がすすむ、南ベトナムのスタミナ料理
〈ゴーヤと卵の炒め物〉を紹介します。
ベトナムの特に南部のホーチミンでは、通年暑いのでこのゴーヤをよく食べます。
ゴーヤは今日ご紹介する炒め物で食べるほかに、スープにしたりスライスしたものを干して、ゴーヤのお茶として飲まれる事もあります。
〈ゴーヤを切る〉
まずゴーヤを半分に切っていただきまして、中のタネとワタを取り除きます。
ベトナムのゴーヤは日本のものよりもう少し小ぶりのものが多いです。ゴーヤを薄切りにしますが、あまり薄すぎても歯ごたえがなくなるので、5mm程度の厚さで切ります。
1本たっぷり使います。
〈卵に味をつける〉
割った卵を入れたボウルに「魚醤のニョクマム(ヌクマム)、グラニュー糖、ブラックペッパー」を入れてよく混ぜます。
たっぷりのお砂糖が入るのもベトナム南部のお料理ならではです。
やはり暑い地方なので、甘めの味付けを好みます。
均等に調味料が混ざれば出来上がりです。
〈合わせ調味料を作る〉
まず「オイスターソース」です。中華料理同様にベトナム主に南部ではオイスターソースをよく使います。
そして魚醤の「ニョクマム(ヌクマム)」です。
最後に大豆から作った「シーズニングソース (ベトナムの醤油)」ですね。
こちらを炒める前に必ず3種類を混ぜ合わせて〈合わせ調味料〉を作っておいてください。
上手に炒め物を仕上げるポイントになります。
〈炒める〉
まず、中火でフライパンを温めたところに、サラダ油を入れます。
フライパンの廻りから煙が出るまでしっかり熱してください。
このフライパンに、先ほど砂糖などを加えた卵を一気に入れてふわっと仕上げます。
卵にサラダ油を吸わせるようなイメージで炒めて、一度お皿に戻します。
同じフライパンでサラダ油を熱して、切ったゴーヤを炒めていきます。
ゴーヤ全体に油がまわりましたら、先ほどの〈合わせ調味料〉を加えます。
軽く炒めて全体に調味料が馴染みましたら、炒めて置いておいた卵を加えて、軽く炒めれば出来上がりです。
お皿にこちらを盛りつけます。仕上げにブラックペッパーをアクセントに散らせば〈ゴーヤと卵の炒め物〉の完成です。
材料〈2人前〉
材料 |
ゴーヤ 1本/卵 3個/黒胡椒(粗挽き)適量 |
〈A〉卵の調味料 |
グラニュー糖 大さじ1~3/ヌクマム 小さじ1/黒胡椒(粗挽き) 少々 |
〈B〉合わせ調味料 |
ヌクマム 大さじ1/シーズニングソース 小さじ1と1/2/オイスターソース 大さじ1 |
作り方
① ゴーヤは縦半分に切り、ワタと種を除き、5mm~8mm厚さに切る。
ボウルに卵を割りほぐし、<A>を混ぜる。<B>も合わせておく。
② フライパンで油(大さじ3)をしっかりと熱し、卵液を一気に流し入れる。まわりがふんわりとふくらんできたら全体を混ぜ、半熟の状態で器に取り出す。
③ ②のフライパンに油(大さじ1/2)をひき、ゴーヤを炒める。
<B>を加え、全体に調味料がなじんだところで、卵を戻し入れ、ざっと炒め合せて器に盛る。
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