「麻布長江香福筵」
田村亮介
いろんなきのこの風味でいつもの焼き鮭がワンランクアップ
口伝
焼き鮭 色々キノコの四川辛味ソース
日本の秋の味覚といえば「焼き鮭」です。
ご家庭の食卓に上がることも多いと思います。
シンプルに焼いただけの「焼き鮭」も美味しいのですが、さらにそこに秋の味覚の色々な「きのこ」の風味を合わせて、ちょっとピリ辛に仕上げます。
普段の「焼き鮭」がレベルアップした食卓のメニューになるかと思います。
きのこの下処理
「舞茸」を、石づきを取って手でほぐします。
「エリンギ」は、その特徴が固さとシャキシャキとした食感にありますので、触って固くて大きめのものを選んでください。
また、薄く切るよりも縦に長く切った方が食感が良いので、なるべく縦長に切ります。
「しいたけ」は石づきを外して、1cm幅に切ります。「しいたけ」を選ぶときは、傘に膨らみがあってフワッとしているものを選びます。
「しめじ」は、石づきを取って手でほぐします。
「ブラウンエノキ」も、石づきを取って、手でほぐします。
どの「きのこ」も細かくせずに大きまま使います。
「きのこ」はスーパーで売られている際は、パックに入れられていると思いますが、総じて「きのこ」を選ぶときのポイントとして、パックに汗をかいているものは「きのこ」に水分が多く含まれて傷みやすくなっていますので、内側に汗をかいていない乾いた状態のものを選ぶようにします。
家庭で保存する場合は、パックを少し開けるなり、取り出して乾燥した状態にします。
鮭を焼く
「鮭」は「甘鮭」もしくは「生鮭」をお使いください。
「生鮭」の場合は表面に軽く「塩」を振ってから焼いてください。
ご家庭では魚焼きグリルで強火で表面はカリッと中はレアーな感じでフワッと焼くと「鮭」も美味しくなると思います。
辛味ソースを作る
すべての「きのこ」を、油をひかない鍋に入れて炒め、水分を飛ばしながら香りと旨味を引き出しながらソースを作ります。
「きのこ」を入れてから火を点けて、中火くらいの火加減で焦げないように炒めます。
こうすることによって「きのこ」に含まれる水分が適度に抜けて、「きのこ」自体に深い旨味が凝縮されソースもより美味しくなります。
「きのこ」に火が入って全体的にしなって、表面に〝香ばしさの焦げ〟が付くまで炒めます。
「きのこ」の水分が抜けてきますと、キュッキュッという音が聞こえてきますので、それが合図です。
音がして「きのこ」の表面に焦げ目がつきましたら、一度火を止めて「サラダ油」を少しまぶします。
「豆板醤・生姜のみじん切り・おろしにんにく」を入れてさらに炒めます。
「豆板醤」は焦げやすいので、中火にして香りを出すように炒めます。
香りが出てきたら「中華スープ」を注ぎます。
1分間から2分間煮て「きのこ」の旨味をスープに出します。
沸騰してきましたら「三温糖」と「醤油」を入れて1分間煮ます。
さらに「水溶き片栗粉」を、一気に入れないで細く少しづつ加えてとろみを出します。
入れ終わってから強火でさらにとろみを出します。
仕上げに「米酢」を全体的にかけて「辛味ソース」の出来上がりです。
盛り付け
皿の「焼き鮭」に「辛味ソース」をかけますが、少し「鮭」が見えるようにかけると、美しく見えます。
色々なキノコの旨味が凝縮した〈焼き鮭 色々キノコの四川辛味ソース〉です。
材料〈2人前〉
材料 |
鮭(甘鮭又は生鮭)2切/しいたけ 2枚/まいたけ 1/2個/エリンギ 1本/しめじ 1/3パック/ブラウンエノキ 1/4パック |
〈A〉 |
サラダ油 大さじ1/豆板醤 小さじ1/生姜みじん切り 小さじ1/おろしにんにく 小さじ1/2 |
〈調味料〉 |
中華スープ 150ml/三温糖 小さじ1/しょうゆ 大さじ1と1/2/水溶き片栗粉 大さじ1/2/米酢 小さじ1 |
作り方
① しいたけは石づきを取って1cm幅に切る。まいたけ、しめじ、ブラウンエノキは石づきを取り、ほぐす。エリンギは食べ易い拍子木切りにする。
② 鮭は魚焼きグリルかオーブンで焼く。
③ フライパンできのこ類をいため、香りを出す。<A>の材料を加え更に炒め、香りが出たら中華スープを注ぐ。
④ 弱火で1~2分煮て、きのこの味が出たら、三温糖、しょうゆで調味する。水溶き片栗粉でとろみづけをし、仕上げに米酢を加える。
⑤ 器に焼けた鮭を盛り、④のソースをかける。
◆生鮭を使用する場合は軽く塩を振ってから焼く。
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