「オトワレストラン」
音羽 創
じっくり中まで味を入れたお肉を野菜と一緒にコトコト煮込みます
口伝
ポトフ
ポトフはフランス料理という概念ができる前から、野菜「人参」「ジャガイモ」などを入れて煮込むというフランスの伝統的な家庭料理です。
豚肉をマリネする
「豚肉のブロック/脂身と肉のバランスの良いものを選ぶ」に「塩」「カソナード/サトウキビから作られるフランス産の未精製の砂糖、バニラのような香り豊かな味わいがする_無い場合はブラウンシュガーで代用も可」を全体に満遍なく振って、揉み込むようにマリネします。
マリネした「豚肉」にラップをして冷蔵庫で1週間前後おきます。
1週間経った「豚肉」をチャック付きの保存袋に入れます。
ボウルに「酒」「味噌/白味噌や赤味噌など好みのもの」を合わせたものを保存袋を流し入れます。
よく空気を抜いてからチャックを閉じて、揉みます。
これを冷蔵庫で一昼夜保存します。
※マリネというのは「魚のマリネ」や「野菜のマリネ」などがありますが、このようにしっかり漬け込むことをマリネすると云います。
鍋で煮る
火のついていない鍋に一昼夜経った「豚肉」を脂身を下にして入れてから「水」「鳥の出汁/チキンブイヨンでも良い」を入れてから火をつけます。
鍋が暖かい状態から入れないというのは、出汁の方に豚肉の旨味を移していくために「水」の状態から煮ます。
強火で「出汁」が沸いてから弱火で1時間ほど煮込みます。
「豚肉」を脂身を下にして入れるのは、火が強く当たらずに肉がパサつかずしっとりと仕上がるからです。
1時間して「豚肉」が煮上がりましたら、野菜を入れます。途中から野菜を入れますのは、野菜の煮崩れを防き程よく煮るためです。
「(春)キャベツ」「長ねぎ」「たまねぎ」「人参」「(新)ジャガイモ」「蕪」を入れ、落し蓋をしてさらに1時間ほど煮てください。
煮崩れしないように野菜は大きな塊で豪快に使ってください。
1時間経ちましたら、肉の煮上がり具合を確認してください。
「豚肉」に竹串を刺してスッと抜けるようでしたら火の通り具合は大丈夫です。
鍋からココットや皿に盛りつけます。
じっくり中まで味を入れた豚肉を野菜と一緒にコトコト煮込みました、旨味たっぷりの〈ポトフ〉できました。
お好みで、マスタードや塩、胡椒をつけてお召し上がりください。
材料〈1人前〉
材料 |
ブイヨン(チキンスープ) 1L/水 1L/キャベツ 1/4個/長ねぎ 1本分/玉ねぎ 1個分/にんじん 1本分/新じゃがいも 5個/かぶ 1個分/塩、粗びき黒こしょう 各適量/ディジョンマスタード 適量 |
〈プティサレ・ 豚肉のマリネ〉 |
豚ばら肉 400g/塩(肉の2%) 8g/カソナード※(肉の0.5%) 2g (またはブラウンシュガー) /みそ(肉の5%) 20g/酒(肉の5%) 20g |
※さとうきびから作られるフランス産の未精製の砂糖。赤褐色でハチミツやバニラのような豊かな香りと味わいがする。
作り方
【下準備】
・長ねぎを長さ3等分に切る
・玉ねぎを4等分のくし形にする
・にんじんは皮をむき四つ割りにする
・かぶは皮をむき縦2等分にする
① プティサレを作る。バットに塩とカソナードを広げ、豚肉全体にまぶしつけて軽くもみこみ、ラップをかけて冷蔵庫で5~6日間おく。豚肉をチャックつき密閉袋に移し、みそ、酒を混ぜ合わせたものを加える。袋を密閉し、軽くもみこんでから一昼夜冷蔵庫におく。
② 鍋に脂身を下にして豚肉を入れ、ブイヨンと水を注ぎ入れる。落としぶたをして火にかけ、コトコトと煮る。1時間ほどしたら春キャベツ、長ねぎ、玉ねぎ、にんじん、皮つきの新じゃがいも、かぶを入れ、さらに1時間ほどコトコトと煮る。
③肉を食べやすい大きさに切り、その他の具材と汁ともに器に盛る。お好みで塩、こしょう、マスタードをつけていただく。
◆みそは最初から使うと味が強くなってしまうので、後から加える。
◆豚肉は脂身を下にして煮ると火のあたりがやわらかくなり、肉がパサつかずしっとりと仕上がる。
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