「ル・スプートニク」
髙橋雄二郎
アジフライをイメージした、前菜にもメインにもなる一皿
口伝
アジのクリスティアン
初夏に味の乗った「鯵/アジ」を使いますが、「パン」の薄切りに貼り付けて焼きます。
ふっくらした「アジ」の身と、カリカリとした薄い「パン」のコントラストをお楽しみいただける料理です。
具材の下処理
「食パン」を用意しますが、「食パン」はスライスではなく1斤から半斤の大きめのものを冷蔵庫で凍らせてから、取り出し5分ほど常温に置いてから薄く切ります。
冷凍にしてあるので切りやすく、ゆっくりで構いませんので薄くスライスします。
「アジ」は三枚におろし、腹骨と中骨を取り除いたものの両面に「塩」をふります。
塩をふった「アジ」を食パンに収まるよな長さ約半分に切ります。
「アジ」の表面に「卵黄」を刷毛で薄く塗り、「バジル」の葉を1枚ずつ貼り付け、さらに「卵黄」薄く塗ります。
薄くスライスした「食パン」の上に卵黄を塗った面を下にして「アジ」を乗せ、「アジ」の大きさに合わせて「食パン」を四角に切り揃えます。
この時「食パン」は焼くと縮みますので、少し大きめに切るのがポイントです。
「アジ」の反対の面にも同じように「卵黄」を塗り「バジル」の葉を乗せ、さらに「卵黄」を塗ります。
さらに「食パン」をかぶせて先ほど同様「アジ」の大きさに合わせて、少し大きめの四角に切り揃えます。
タルタルソースを作る
ボウルに「ピクルス」、水にさらした「玉ねぎ」、「茹で卵の白身」それぞれをみじん切りしたもの、手で「茹で卵の黄身」を崩しながら入れ、「ハーブ(パセリ・セルフィーユ・ギル・エストラゴン)/パセリのみでも構いません」を刻んだもの、「胡椒」「塩」「マヨネーズ」を加えて混ぜ合わせて出来上がりです。
鯖を焼く
軽く熱したフライパンに多めの「オリーブオイル」を弱火で熱し、「アジを挟んだパン」を並べます。
「パン」が焦げやすいので火加減は常に弱火です。
多めの「オリーブオイル」を「パン」に吸わせてカリッと揚げるクルトンを作る要領で揚げ焼きします。
「パン」の周りに少しずつ焼き色がついてきましたら、時々動かして満遍なく火を通し、約2分ほどしてきつね色になりましたら裏返して、同様に約2分揚げ焼きします。
「アジ」に火が入り「パン」がカリッとしましたら、焼き上がりです。
盛り付け
皿に「タルタルソース」を敷き、その上に「アジ」を乗せますが、ひとつを立てもうひとつは横にしてレストラン風に盛ります。
そこに「タルタルソース」と相性の良い野菜ならなんでも構いませんが、今回は「ブロッコリー」を添えて、「バジリコ」と飾りで「レッドソレル」を散らして出来上がりです。
少し趣を変えサクサクした食欲をそそるアジフライです〈アジのクリスティアン〉の完成です。
材料〈2人前〉
材料 | アジ(3枚下ろし)2切れ/食パン(約3mm)厚さ 8枚/塩 2つまみ/卵黄 1個分/バジル 8枚/オリーブ油 大さじ1 |
タルタルソース | マヨネーズ 大さじ4/ゆで卵(みじん切り)大さじ3/ハーブ(みじん切り※1)大さじ3/ピクルス(みじん切り※2)大さじ3 |
※1. ハーブ類はパセリ・セルフィーユ・エストラゴン・ディルなど数種類を合わせると風味豊かになる。
※2.ピクルスはコルニッションという極小のきゅうりの酢漬けを使用。
作り方
① アジは中骨と腹骨を取り除き、両面に塩を振って長さを半分に切る。
② 溶いた卵黄をハケでアジ1切れに塗り、両面にバジルを1枚ずつ貼り付け、さらに卵黄を塗って食パン2枚で挟む。アジの大きさに合わせて食パンを四角形に切り揃える。残りも同様にする。
③ <タルタルソース>を作る。ボウルに全ての材料を入れて混ぜ合わせる。
④ フライパンにオリーブ油を弱火で熱し、②を並べ入れる。時々動かして満遍なく火を通し、約2分してきつね色になったら裏返し、反対側も同様に焼く。
⑤ 器に③のタルタルソース適量を敷き、④を乗せ、好みで塩ゆでしたブロッコリー、バジルの葉、レッドソレル(各適量・分量外)を飾る。
◆パンは1斤ごと冷凍してからスライスするか、パン店で購入の際に切ってもらうと良い。
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