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ベトナム料理 鈴木珠美 通年料理 新着レシピ

鰆の煮付け

「キッチン」
鈴木珠美

魚に豚肉を合わせて煮付けるのがベトナム流

口伝

鰆の煮付け

本日は「鰆/さわら」を使いますが、現地ベトナムでは淡水魚の〝なまづ・雷魚〟といった魚の煮付けが、おふくろの味です。

具材の下処理

まず「鰆」を半分に切り分けます。
魚はその時々の旬の魚をお使いいただいて結構です。
次に「豚バラ肉」を短冊に切ります。
現地では淡白な魚に豚の脂でコクを出しますので、なるべく脂身の多い部分を使ってください。


香味野菜として芯を取ってから「赤玉ねぎ」をスライスします。
さらに臭み消しで使う「生姜」を皮付きのままスライスします。

鰆を焼く

フライパンに「ごま油」入れて熱し、「鰆」の両面をこんがり焼いて表面のタンパク質を焼き固めます。
和風の魚の煮付けとは違って、魚を焼いてからグラニュー糖をカラメルにして煮汁の一部とするのがベトナムの魚の煮付けの特徴です。


ベトナムではこの料理の時には茶色になっていることを重視しますので、「鰆」にしっかりと焼き色をつけます。
本日は魚と豚肉を煮ますが、ここに大根などを入れてブリ大根のようなイメージで煮込んでいただいても結構です。
煮付けに普段使う醤油をベトナムの魚醤ヌクマムに変えることで、変化のついた料理になりますのでヌクマムを常備いただければと思います。
「鰆」にこんがりと焼き色がつきましたら、フライパンごと火から下ろします。

煮汁を作る

小鍋に「グラニュー糖」とベトナムの魚醤「ヌクマム(ニョクマム)」を入れて、香ばしく飴色になるまで火にかけます。
ベトナムの市場に行くとこのカラメルが調味料屋に売られていて、〝魚の煮付け〟〝豚肉と卵の角煮〟などのしっかり煮込む煮込み料理によく使われます。
「グラニュー糖」が飴色になりましたら「豚バラ肉」を入れて炒めます。


「豚バラ肉」に「カラメル」が絡んだところで、分量の「水」を加えます。
この時、鍋肌や鍋底についているカラメルが残らず溶かしましたら「煮汁」の出来上がりです。

煮付ける

「鰆」の入ったフライパンに「煮汁」を入れ「赤玉ねぎ/白玉ねぎで代用可」と「生姜」のスライス、「黒粒胡椒」を入れます。
黒胡椒は挽いたものだと、後ほどアクを取る際に一緒に取れてしまうので、私は粒胡椒を使っています。


沸騰しましたら、ていねいにアクを取り除きながら「煮汁」にとろみが付くまで20分ほど煮付けます。
煮付けている最中、「鰆」の表面が乾かないように「煮汁」を回しがけます。
「煮汁」にとろみがつきましたら「赤唐辛子」を入れ、さっと「煮汁」と絡めましたら器に盛り付けて出来上がりです。
ご飯に合うベトナムの家庭料理です。豚バラ肉も是非一緒に召し上がりください〈鰆の煮付け〉の完成です。

  材料〈3人から4人前〉

材料

鰆の切り身 4枚/豚バラ肉 70g/赤玉ねぎ 1/4個/しょうが 1/2かけ/ごま油 大さじ1/水 2カップ/黒コショウ(粒) 2g/赤唐辛子 2~3本

〈A〉 グラニュ-糖 大さじ3/ヌクマム 大さじ1と1/2

 

作り方

① 鰆の切り身は半分に、豚バラ肉は短冊に切る。赤玉ねぎ、しょうが(皮付)は薄切りにする。
② フライパンにごま油を熱し、鰆を両面 香ばしく焼き、火から外しておく。
③ 別鍋に<A>のグラニュ-糖とヌクマムで、カラメルを作り、豚バラ肉をからめる。
④ ③に分量の水を加え、カラメルがすべて水にとけたら、②の鰆に加える。
⑤ ④に赤玉ねぎ、しょうが、黒こしょう(粒)を加え、あくを取りながら、煮汁にとろみがつくまで、約20分程煮ていく。途中で何回か煮汁をスプーンで鰆にかけて、味を入れる。
⑥ 美味しそうに煮あがったら、唐辛子を加え、煮汁がよくからむように全体を混ぜ、盛り付ける。

魚はブリなどの旬の魚でも美味しくできます。
豚肉は、バラ肉など脂身が多いお肉の方がコクが出て、美味しくできます。
赤玉ねぎがない場合、普通の玉ねぎでもよい。

 

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