大寒_令和4年1月20日から令和4年2月3日まで
蕗の薹
大寒_寒さは厳しさを増しますが、日が次第に長くなる〝春隣り〟でもあります。
厳しい冬の間地中で活力を養い、雪解けとともに土の上にいち早く顔を覗かせるのが「蕗の薹」です。
蕗の花の蕾であるため、開花のための滋養をいっぱい蓄えていて、蕗よりもその栄養素は高いそうです。
蕗の薹をみじん切りにして、酒と味醂と砂糖で煮立て白味噌と合わせると「蕗味噌」がでますが、これが日本酒、それも熱燗にとても相性の良い肴となります。
よく〝トウのたった〟という云い方をしますが、この場合の〝トウ〟の字は、蕗の薹の「薹」を当てます。
これは、旬が短いものの旬が過ぎ去ってしまったことを表し、主に〈花の盛りを過ぎた女性〉に用いると辞書にありました。
決して女性に対して使ってはならぬと、私の中の防衛本能が囁いています。
今回の特集は、日本料理特集「野﨑洋光 一汁三菜の壱」とシェフの知恵は「だしの取り方」です。
『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹