代表的な韓国の家庭料理
口伝
チャプチェ
「チャプチェ」をご紹介します。
日本でも大分知られるようになりましたが、日本の方は「チャ・プ・チェ」と3文字で発音されますが、正しくは「チャプ・チェ」と2文字で発音します。
「チャプチェ」は〝雑菜〟と漢字では表しました.
肉といろいろな野菜を混ぜ合わせて、そして春雨も入った料理を今は「チャプチェ」と呼んでいますが、昔の文献をみますと春雨は入っていませんので、長い歴史の中で変化をしてきたものです。
今では韓国人の誰もが大好きな国民的なメニューとなりました。
韓国では主に〝タンミョンというサツマイモのデンプンを使った春雨〟「タンミョン」が使われます。
もちろん緑豆の春雨も使われますので、私はサツマイモと緑豆両方の春雨を使ってそれぞれ違う「チャプチェ」を作って楽しんでいます。
「チャプチェ」は人気の料理だけあって、各家庭それぞれオンマ(お母さん)の料理法があり、家庭によって使う材料や作り方が異なります。
それだけ多彩な「チャプチェ」がございます。
本日は、サツマイモデンプンを使った春雨「タンミョン」を使った「チャプチェ」をご紹介します。
タンミョン(春雨)を茹でる
「タンミョン(春雨)」はメーカーによって茹で方が違いますので、袋を見てその表示に従って茹でてください。
普通の春雨より太いので最初は鍋に入れにくいかも知れません。
「春雨」の茹で加減は指の腹で確認するようにします。
茹で上がりましたら水にとって、ザルにあげてからしっかり水気を切ります。
水気を切った「春雨」は縦横に切り分けて食べやすい大きさにします。
「春雨」はそのまま置いておきますと固まってしまいますので、茹で上がって水気を切ったらすぐに、必ず調味料と合わせます。
「砂糖」「醤油」「おろしニンニク」「すりごま」「ごま油」を混ぜ合わせて合わせ調味料「ヤンニョム」を作り、ボウルに「春雨」を合わせておきます。
具材の下処理
春雨を茹でている間に野菜を切ります。
「にんじん」は斜めの薄切りにしてから細切りにしますが、色がはっきりしなくなりますので、あまり細くならないようにしてください。
包丁が上手な方はホドホドに、あまり得意でない方は頑張って切るとちょうど良いかと思います。
「赤ピーマン」は上下を切り落として(他の料理に使います)、ヘタとタネを取り除いてから、ワタを削ぎ落として切ると綺麗な細切りになります。
韓国では赤唐辛子を入れたりします。
「玉ねぎ」はヘタを取ってから薄切りにして、ほぐしておくと後で炒めやすくなります。
「ズッキーニ」は輪切りにすると短すぎますので斜めに薄切りしてから細切りにします。
ズッキーニの代わりにキュウリや韓国かぼちゃ、ピーマンを使われても結構です。
「ズッキーニ」を使うと甘く、ほっくりとした感じの食感が良ろしいです。
水で戻した「干し椎茸」を薄切りにします。
韓国料理では宮中料理も含めて牛肉と「干し椎茸」の組み合わせが多く使われます。
「干し椎茸」はたくさん入れると味が強すぎてあまり美味しくなりませんので、2枚から3枚にしてください。
ボウルに「砂糖」「醤油」「ごま油」「おろしニンニク」「すりごま」を混ぜ合わせて「ヤンニョム」を作っておきます。
次に「脂身が少なめの牛肉/しゃぶしゃぶ用などの薄切りが良い」を重ねて、2から3等分してから細切りにします。
細切りにした「牛肉」をボウルの合わせ調味料「ヤンニョム」と必ず手で和え、「干し椎茸」と合わせます。
炒める
〈炒める〉
フライパンを中火で熱して「ごま油」をひき、「塩」「胡椒」をして「ごま油」を足しながら「玉ねぎ」の甘みが出るように炒め良く火を通して炒めボウルに入れます。
ひとつひとつの野菜それぞれに対して、同じように「塩」「胡椒」をして炒めてボウルに入れてきます。
韓国料理はたくさん「ごま油」を使いますが、不飽和脂肪酸をたっぷり含んでいるので体に潤いを与え、材料と馴染んで消化を良くしますので健康にも良いものです。
また「胡椒」は韓国では古くから使われてきました。
「ニンジン」「ズッキーニ」「赤ピーマン」を「玉ねぎ」同様に1品1品炒めてボウルに入れます。
強めの火力で焦げないように一気に炒めるのがポイントです。
次に「干し椎茸」と「牛肉」を合わせたものを炒め、さらに「春雨」を入れて混ぜ合わせてボウルに入れます。
以上を手際よくスピーディーに炒めます。
ボウルに炒めた全ての具材が入りましたら、全体が絡むように良く混ぜ合わせてから、味見をしながら「塩」「胡椒」「すりごま」「ごま油」で味を整えます。
オンマ(お母さん)の味〈チャプチェ〉の完成です。是非お試しください。
材料〈4人から5人前〉
材料 |
タンミョン(韓国春雨) 120g/牛薄切り肉 100g/干し椎茸(もどしたもの) 2~3枚/ズッキーニ 1本/にんじん 40g/赤ピーマン 1個/玉ねぎ 1/2個/塩、こしょう 各適量/ごま油、すりごま 各適量 |
〈タンミョン下味〉 |
しょうゆ 大さじ1/ごま油 小さじ1/砂糖 小さじ1/酒 小さじ1/すりごま 小さじ2/おろしにんにく 少々 |
〈ヤンニョム/合わせ調味料〉 |
しょうゆ 小さじ2/砂糖 小さじ1/ごま油 小さじ1/2/すりごま 小さじ1/2/おろしにんにく 少々 |
※ナムル5種の作り方はこちらをご覧ください。
作り方
【下準備】
・牛薄切り肉、干し椎茸、ズッキーニ、にんじん、赤ピ-マンは細切りにする。
・玉ねぎは薄いくし形切りにする。
① <A>を合わせておく。
② たっぷりの熱湯にタンミョンをほぐし入れ、芯がなくなるまで5~6分茹でたら冷水にとる。水気をかたく絞ってから食べやすい長さに切り、①の調味料で和える。
③ <B>に牛肉、干し椎茸を入れて混ぜる。
④ フライパンでごま油を熱し、玉ねぎを塩、こしょうで炒めて大き目のボ-ルに入れる。
同様に、にんじん、ズッキーニ、赤ピーマンも炒めて、同じボ-ルに入れる。
⑤ ④のフライパンに③を入れて炒め、肉の色が変わったら②のタンミョンも加えて炒め合わせる。味がからんだら④のボールに加え、全体をまんべんなく混ぜ合わせ、ごま油、塩、こしょう、すりごまで味を調え、彩りよく盛り付ける。
料理塾
〈ピビムパプ〉の作り方は、13:00から始まります。