霜降_令和7年10月23日から令和7年11月6日まで
時雨心地
時雨は、晩秋の冬の走りに不意にパラパラと少時間降る通り雨のことですが、あっという間に去った後には青空が広がっていたりします。
昔から多くの比喩に使われ」、ひとところだけに降る〝片時雨〟や横なぐりの〝横時雨〟降る時間帯によって〝朝時雨〟〝夕時雨〟〝小夜時雨〟、また、その年初めて降る〝初時雨〟などなどです。
情緒深いものでは、今にも時雨そうな空模様から涙を催す心情を表す〝時雨心地〟が、川の音を時雨の音に例えた〝川の音時雨〟、松に吹く風の音〝松風時雨〟木の葉が風にそよぐ音〝木の葉時雨〟があります。
〝蟬時雨〟は馴染みの深いものです。
旅人と 我が名 よばれん 初時雨
など、芭蕉には冬の季語である時雨を使った句が複数あります。
陰暦10月の異名は〝時雨月〟
元禄七年十月十六日に亡くなった芭蕉の忌日名は〈芭蕉忌〉です。
今回の特集は、フランス料理特集「フレンチのワインビネガー」とシェフの知恵は「霎時施 檸檬編」です。
『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹

