霜降_令和2年10月23日から11月6日まで
霜降_稲刈りの終わった田圃に初めて霜が降りる頃です。古のひとは、霜は雪や雨と同じように空から降っていくと考えたため、霜が降(ふ)ると表現したそうです。
この項から、山の木々は色付き始めて「紅葉」や「黄葉」の準備に入ります。
「霧」は秋の季語で、全く同じ現象の「霞/かすみ」は春のものです。
「霧」冷たく立ち込み、「霞」は暖かく漂うというイメージになるようです。
また「靄/もや」もやはり同じ現象ですが、霧や霞よりも見通しの良い状態を云うようです。
秋の夜長は辞書を引くのに良い時です。
時雨/しぐれ
霜降の次候は「霎時施/しぐれときどきほどこず」です。
「霎/時雨」は、晩秋から初冬の頃にかけて、風が強まって急にぱらぱらと降っては止み、数時間で通り過ぎる雨のことで「叢雨/むらさめ」の一種ですが、この時期に限定されるようです。
「蝉時雨」という夏の季語もあるので、これまでは時期的に一年中のものかと思っていました。
松尾芭蕉が旧暦10月12日に没したため『芭蕉忌』には『時雨忌』と云う別名の季語もあるそうです。
私はもっぱら、桑名のハマグリの『時雨煮』や、和菓子の『時雨羹』など美味しいものが想い浮かびます。
今回の特集は、ベトナム料理特集「鈴木珠美/ベトナムのスープと麺」、中国料理特集「田村亮介/中華のスープ」、シェフの知恵が「あさり」「生姜」です。
『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹