立秋_令和6年8月7日から令和6年8月21日まで
虫の声
虫のエッセイストで知られるフランス文学者の奥本大三郎によれば、日本人は虫を愛でる民族だといいます。
欧米人にとって蝉の鳴き声は騒音にしか聞こえず、虫の音を親しみ愛でるなどということは、全くあり得ないことだそうです。その裏付けとして、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の著作『虫の音楽家』という一文に「(西洋人は)虫がそれぞれ特有の声で珍重されているのだと聞いたら、きっと不審に思うに違いない。そういう連中に、ある非常に洗練された芸術的な国民の美的生活のなかでは、これらの鳴虫が、ちょうどわれわれのツグミや、紅雀や、ナイチンゲール、カナリアなどという鳴禽が、西欧文化の中で占めている位置に比べて、それにまさるとも劣らぬ位置を占めているのだということを納得させるのは、なかなか容易なわざではあるまい」とあるそうです。
と、すると西洋人には唱歌『虫の声(作詞: 林柳波/作曲:井上武士)』の意味はきっとわからない。
日本人に生まれてちょっと得したな、と思うのは私だけでしょうか。
あれ 松虫が鳴いている
ちんちろちんちろ ちんちろりん
あれ 鈴虫も鳴き出した
りんりんりんりん りいんりん
秋の夜長を 鳴き通す
ああ おもしろい虫のこえ
きりきりきりきり こおろぎや
がちゃがちゃがちゃがちゃ くつわ虫
あとから馬おい おいついて
ちょんちょんちょんちょん すいっちょん
秋の夜長を 鳴き通す
ああ おもしろい虫のこえ
『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹

