啓蟄_令和4年3月5日から令和4年3月20日まで
浜下り
啓蟄_草木山川国土に春の息吹が訪れる時候です。
啓蟄の次候は「桃始笑/ももはじめてわらう」、旧暦の3月3日頃、新暦では3月下旬から4月上旬にかけて桃の花の蕾が開き始めます。
花が開くことを、むかしは〝笑う〟と表現しました。
確かに満開の花は笑っているように周囲を明るくします。
また、沖縄や奄美諸島では〈浜下(はまくだ)り〉と言って、旧暦の3月3日に娘が海に行き、潮干狩りやご馳走を持って海で楽しむという習わしがあります。
海に入って手足を清め無病息災を祈願する意味合いがあったそうです。
ひな祭りの起源の儀式のひとつに「人形/ひとがた」を作って川に流して穢れを清めたことがあるように、源は同じものなのでしょう。
若い娘の穢れは比較的安易に清められそうですが、はるかに根の深い大人の穢れはどこで清めましょうか。
今回の特集は、日本料理特集「野﨑洋光 一汁三菜の四」とシェフの知恵は「草木萌動/椎茸」です。
『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹