芒種_令和2年6月5日から6月20日まで
芒種_芒(のぎ)ある穀類、稼種する時
芒とは、中国の古書に「艸(くさ)の耑(たん)なり」とあり、穂の先に出ている突起をいいます。
稲や麦など、〝のぎ〟のあるものを芒種と呼びます。
稼種する時とありますが、実際にはこの時候、麦はたわわに実り、稲は田植えの時期であります。
五月雨が潤した田圃に、早乙女が苗を植えます。
芒種の次候〝腐草為蛍/くされたるくさほたるとなる〟
蛍が光を放ちながら飛び交うころです。
昔の人は、蛍は腐った草の生まれ変わりと、想ったようです。
蛍は、日本の固有種である清流などに棲む〝源氏蛍〟と、田圃などに棲む〝平家蛍〟などが有名ですが、日本には四十種類以上の蛍が棲息し、沖縄には二十種類のホタルがいて、年間を通して出会うことができるそうです。
面白いのは、全国的に生息する源氏蛍ですが、光っては消える明滅の間隔が、関西では二秒に一回であるのに対して、関東では四秒に一回だそうです。
理由は不明だそうですが、育つ環境で人も虫も慣習や生態が変わるというのが興味深いですね。
今回の特集は、古賀純二シェフの「デュクセルを使った料理」、カレー特集「カレー彩彩」の2本です。
『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹