大寒_令和5年1月20日から令和5年2月3日まで
松遇
大寒_一年のうち寒さがもっとも厳しくなる時期ですが、次の節気は〝立春〟です。静かに春を待つ頃でもあります。
旧暦は新月を基準にしていますので元旦ももちろん新月です。ですから15日の小正月は必ず満月となります。
本来、〝松の内〟は、その歳の最初の満月の日までとされていました。
関東では1月7日までが松の内ですが、関西では15日までが松の内とされているのが昔の名残です。
小正月には鄙びた行事がいくつかあります。
餅の入った小豆粥を食べ、左義長(さぎちょう)・どんど焼きで松飾りや注連縄を焼く火で餅を焙り一年の無病息災を祈り、餅花で豊作を祈願します。
昔の人は、松の内がすぎてしばらくを〝松遇(まつすぎ)〟と呼び、この頃までに正月呆けの頭を切り替えていましたが、忙しすぎる現代では遅すぎるようです。
1月半ばまで正月気分でいられた時代と、4日には仕事始めの現代、どちらが豊かな時代なのでしょう。
今回の特集は「鶏もも パリパリ」とシェフの知恵は「 雉始雊 小豆編」です。
『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹