立春_令和2年2月4日から2月18日まで
立春_節分の鬼やらひ
「節分」はむかし〝季節の区切りの日・節し目〟を指していましたので、春夏秋冬の季節それぞれに年四回ありましたが、それが立春の前の日の「節分」だけを指すようになりました。
立春は旧暦の正月ですので、年の変わる節目である立春の前日の「節分」が特別なものとなったのでしょう。
この節分の日には〈鬼やらひ〉を行ないます。
〈鬼やらひ〉は、中国の厄除けである「追儺/ついな」が伝わったものです。
家の戸口に、焼いて焦がした鰯(いわし)の頭を柊(ひいらぎ)の枝に刺したものを挿して、大声で「鬼は外、福は内」と云いながら豆を撒きます。
旧い年を司る神が去り、新しい年の神と入れ変わる隙間に鬼が忍び込まぬよう、柊に鰯の頭を挿し、豆を撒きます。
また節分の日に、〈鬼やらひ〉の終わった後、その年に歳神様のいる方向=恵方、に向かって太巻きを食べるという風習も残っています。
年が替わり、季節に春という文字が現れて、寒さの真っ盛りの中でも、なんだか気分が上向いてきます。
春立ちて まだ九日の 野山かな—松尾芭蕉
芭蕉も立春が過ぎてまだ九日しか経っていないのに、野山に春が来るのが待ち遠しいようです。
立春の特集は、中国の旧正月〝春節〟にちなんで中華三昧「薬膳について」「醬について」「豆板醤の改良」です。
『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹