清明_令和3年4月4日から4月19日まで
たけなわを惜しむ
清明_天地の何もかもが清く明るい時〝春たけなわ〟です。
この「宴たけなわ」などにも使われる〝たけなわ〟に充てられる漢字は〝酣〟と〝闌〟の二文字です。
〝酣〟は酒が甘い時、〝甘い〟は非常に美味いという意味の甘露の〝甘〟です。
白川静『字通』によれば〝酣〟は「①たのしむ、酒を飲んで楽しむ②たけなわ、さかん、さかり③醒めず、酔わざるの時をいう。」とあります。
酒呑みにとって「醒めず、酔わざるの時」は最高の瞬間です。
〝酣・たけなわ〟は、「ああ、最高に幸せな瞬間が終わってしまうばかりなのだなあ」と〝惜しむ心〟を表します。
物事の真っ盛りにそれが終わってしまうのを〝惜しむ〟というのは日本独特の愛で方のようです。
今回の特集は、日本料理特集/野﨑洋光料理長「野菜彩彩」とイタリア料理特集/濱崎泰輔シェフ「マンマの料理野菜とチーズ編」の2本立と、シェフの知恵「 雷乃声発 新玉葱編」です。
『シェフパートナーズ 料理塾』編輯子 秋山 徹